訪問着を選ぶ基準は着用するシーンによって変わってきます。色柄や紋の有無など、シーンによって適切な選び方をしなければなりません。目的に合わせた訪問着の選び方を身につけましょう。

訪問着はどんなシーンで着ることができるの？

訪問着は、着物の中でも着ることのできるシーンが多い着物です。準礼装としてあるいは略礼装として、フォーマルシーンからカジュアルシーンまで幅広く着ることが可能です。たとえば次のようなシーンで訪問着を着ることができます。

• 結婚式
• 披露宴
• お宮参り
• 七五三
• 入学／卒業式
• お茶会
• 観劇（コンサート）
• お見合い
• パーティーなど

訪問着の着用シーンは、洋装でいえばドレスとワンピースの間のような位置づけになります。

シーンによって違う訪問着の選び方

訪問着の選び方は着用される方の年齢や場のフォーマル度合い、主役の方との関係によって異なります。ここではシーン別に、どのような訪問着の選び方がよいのか見てみましょう。

結婚式や披露宴

結婚式や結婚披露宴での訪問着の選び方は、「明るく華やかに」がポイントです。柄は古典柄で吉祥や鶴のようなおめでたいものが好まれます。

色は花嫁の色である白と、近しい親族の方が着られる黒は避けましょう。準礼装として格調の高さを出すのであれば、一つ紋が入ったものがよいでしょう。

入学式・卒業式

入学式や卒業式では、落ち着いた色柄のものが好まれます。主役はお子様ですから、あまり目立ちすぎない淡く上品な色味のものがおすすめです。

柄は春らしい桜など季節感があり清楚な柄がよいでしょう。ただし、七五三等のイベントと着回しする予定であれば、季節を問わない柄を選ぶのも一つの手です。例えば四季の花模様であれば、季節によらずいつでも着ることができます。

七五三・お宮参り

七五三やお宮参りは入学式や卒業式同様、お子様が主役のイベントなので、訪問着の選び方としては控えめなものがよいということになります。結婚式で着用するような、金彩や柄が大きすぎるものは避けましょう。

しかし地味すぎるのも寂しいですので、お子様の着物とのバランスを考えて、記念撮影のときに写真映えするようなものを選ぶとよいです。

お茶会

お稽古や野点で訪問着を着ることはありませんが、お茶会の中でもとくに改まった場であれば訪問着を着用します。

その場合は、紋が一つ入った古典柄がよいでしょう。色味も上品で主催の方より控えめなものを選んでください。柄も小さめの方が向いています。

上記以外のカジュアルなシーン

上記のような改まった場以外であれば、色柄の選択は比較的自由です。ただし季節感は大切にしましょう。季節の異なる柄の訪問着を選ぶのはNGです。心配であれば季節を問わない柄を選んでみましょう。

また年齢によっては着こなしが難しいものもありますが、彩度の低いピンクや水色は年代問わず着られるので人気です。年齢の若い方であれば大きな柄が全体に入っているものや、色味の明るいものがおすすめです。

既婚者の方や年齢の高い方は、落ち着いた色味や裾に柄の多いものを選ぶとよいでしょう。カジュアルなシーンでは基本的に紋の無い訪問着を選びましょう。

シーンにあった訪問着選びを

幅広いシーンに対応した訪問着ですが、着用シーンによって、色柄や紋の有無など選び方には一定のルールが存在します。シーンに合った選び方をすることで、場に適した正しい着こなしができるでしょう。

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